四十路男子の左末梢性顔面神経麻痺(ハント型)闘病記

四十路男子が闘った左末梢性顔面神経麻痺(ハント型)の記録

77 治療の回避

ここでひとつだけ、勧められた治療の回避事例を書いておきます。

前置きですが、私は医療の知識はなく一般人であり、一患者にすぎません。

今はネットでいろんな症状を調べることもでき、病気の概要、治療方法、薬の効用、予後や体験談なども調べればすぐにヒットします。そんな中、調べると顔面神経麻痺において電気治療は厳禁といくつかのサイトで出てきます。出所もまちまちですが、ある程度の医学的な知見を基に記された記事も見つかり、それなりに素人向けに書いてあるものも多いです。

私は、電気治療はダメなんだなと漠然とそこだけ切り取って知識として頭に入れておきました。

しかし、脳外科ともペインとも記しませんが、治療の過程において電気治療を勧められました。よく肩こりの治療器で、患部にパットを貼って電気を流し、ピクッピクッっとなる治療器の病院仕様版で、神経再生に効果があるので勧められたのですが、私はネットで見ただけの情報を基に、その説明をして拒否しました。

医学的なことは良くわかりませんが、医師からは、気持ちが乗らないならばやめた方がいいということで、一度もその治療を行うことはありませんでした。

いずれも結果にどう影響して、どうだったのかはわかりませんが、自分で調べた結果であったのでまあよかったのかなと思っています。


76 医学的な治癒(発症58日目)

 前回から4週間ぶりの脳神経外科受診日です。

脳外科受診時は、前室で血圧測定、握力測定があり、看護師さんが記録を入力してからの診察になります。

脳外科の受診は毎度時間が押すのですが、こちらのクリニックでは先生がとても親切丁寧に診療内容を教えていただけるので、納得して待つことができます。

ただし、今日は仕事帰りに寄る形で最終患者。診察終了直前に駆け込み待ち時間なしで呼び出しを受けました。

ペインクリニック同様、診察室に入ると主治医の先生から、よかったね、これは完治に近いんじゃない?早かったね~。やはりペインクリニックの受診が効いたのかもしれませんね~と、一通り発症からこれまでの治療を確認して終了しました。

お薬もきれ、治療も終了。じゃっかんいわゆるふらつき感が残るものの、これは医学的には顔面神経麻痺としての治療は終了ということで、治癒・完治に至りました。

思い返せば、発症前の原因不明段階から発症後の画像診断。そして適切な治療方針と処方、さらに継続的なフォローもしていただき感謝しかありません。

その間、しっかりと患者の質問にも丁寧に解説していただき、絶大なる信頼を置くことができるお医者さんでした。

一応、ここまでが私の治療の第一ステージということで整理したいと思います。

これから、ふらつき感を退治していく第二ステージが始まります。

75 一気に復活(発症50日ごろ)

発症37日目にペインクリニック受診時、もうこれからは一気に神経が修復されていくわよ~的なことを女医先生に言っていただいた言葉を実践するかのように、一気にあらゆることができるようになりました。

日に日によくなっていく感じです。前日の記録を自分で毎日更新していく、ウサイン・ボルト選手やイチロー選手、北島康介選手のような感じです(笑)

見た目も、表情も、動きも、味覚も、そして発疹も引いて、もう加速度的に神経が修復され、コップで飲めるようになり、自転車にも車にも違和感なく乗れるようになり、秋の風を感じながら、元の生活に戻りつつあります。

そして、いよいよ脳外科受診日が近づいてきました。前回から4週間、約1か月後の受診となります。

自分の中では、おそらく完治と言っていただけるのではないかと期待が高まっています。

74 お酒

お酒は発症後1滴も飲んでいません。当たり前ですね。

私はお酒を愛し、浸るというような飲酒習慣はありませんが、ごく普通のサラリーマンと同じように、お付き合いの中でお酒を飲むことはままあります。家で晩酌することはありませんが、発症前の2か月間で6回の酒宴を設けていました。

1回のお酒の量は、これも人によって異なるのでしょうが、普通か、周りに大酒のみの人が多ければ少なく感じる部類の酒量で、特に大酒飲みではないでしょう。

とりあえずビール!(この居酒屋さんでの「とりあえずビール!」の「とりあえず」ってなんなんでしょうね?)から始めて最後までビールを飲んでて2時間経つこともありますし、ワインや焼酎など酒類を変えることも、特にこだわりなく周りに合わせている感じです。

また、もれなく歳とともに量は減っていますし、お酒以外の楽しみはもともと多い方でしたので、病気になってお酒を飲めないから悲しいということはありません。

今のところ、とりあえず寒くなるまでは酒宴に誘われても遠慮させていただこうかなと思っています。

ただ、私の神経の回復は表情の回復であって、表情が戻ってきたこともあり、職場の同僚は上席から快気祝いのお話も少し出てきました。

ありがたいことではありますが、大病の経験がなかった私にとってこの病気はまさに大病でありますので、もう少しだけわがままをお許しいただけると幸いです。

73 まぶたがピクピク(発症37日目)

本日、ペインクリニックで治療完了、ペインとしては寛解にて予後順調ということでした。最後に星状神経ブロックをしていただき、いつものように顔面左はリラックス状態。少しだけほてっているような感覚ですが、熱はありません。筋肉がほぐれているのがわかる感覚です。

そして、家に戻り、今日はまぶたがプルプル、ピクピクと動きました。自分の意志ではないです。悪く言えばチック症状なのでしょうが、これも神経がつながってこそできる症状でしょうから、ありがたく、うれしく感じます。

まぶたを上に目いっぱい動かすことに加え、瞬きもゆっくりとできるようになりました。神経のおおきな成長です。

神経はどう伸びているんでしょうね?

このままリハビリを続けていけば、きっと治るはず。

72 ペインクリニック最終(発症37日目)

前回から1週間ぶりのペイン受診。

予約だったのでいつも待ち時間は少ないのですが、今日は受付と同時に診察室へ。いつもは診察室に入る前に、新聞や雑誌をナナメ読みする時間があって、それなりに大切な時間になりつつあったので残念に思えましたが、診察椅子に座ると、すかさず先生から、もう治ったね~とのお言葉。

表情も戻り、顔面神経が順調に回復していることが誰の目からも明らかになったのでしょう。そのため、恒例の麻痺スコアを出すこともなく、診察は終了。

最後に星状神経ブロックをしていただいて、計8回のペインクリニックの受診が終わりました。

ペインの星状神経ブロックについては、ネットの記事にも出ている通りで、効くとも効かないとも、また医学的なエビデンスが無いとも、またエビデンスを示した上で医学的に効果があるとも、ここは情報があふれています。

私は医療に精通しているわけでもなくただの患者ですので、その効果について論じることは避けたいと思いますが、このブログのどこかで総括してみたいと思います。

71 自転車走行(発症34日目)

車ではなく、自転車のお話です。

自転車は、発症時にバランス感覚を失ってこけてしまって以来、さすがに触れてもいませんでした。

さて、本日、自転車にのってみて感覚はどうかな?とテスト走行してみました。

結果は、乗れました。

しかし、自転車には若干ふらつきの不安が残りました。

ふらつき感、ここのところ意識することは減りましたが、違和感ならぬ、変な感覚というか、網膜に像を映し出し脳で認知する時間が、発症前に比べ、ほんの、コンマ001秒ほど遅れる、いや~な感覚が残ります。

自転車はバランスを取りながら、左右前後を確認し走行するので、車と違う部分で不安を感じざるを得ませんでした・・・。

これ、今後どうなっていくのでしょうか??